研修会概要
学校での“活動への参加の難しさ”をどう支える シンポジウム おさそいメッセージ
過去2回の春のシンポジウムで「境界知能のある子どもたち」に焦点をあて、理解と支援のあり方を多角的に議論してきました。これらの議論や皆さんからの多くの意見を通して、境界知能に限らず、さまざまな理由で学校での授業等の活動に参加が難しい子どもたちの存在が浮かび上がってきました。今回の春シンポでは、その流れを受け、発達・情緒・身体・家庭環境など多様な背景をもつ子どもたちを含め、学校での“活動への参加の難しさ”にどう向き合い、いかに支援していくかを包括的に考えるシンポジウムを開催します。今回もオンライン形式による開催ですので、全国の教員・支援者が広く参加し、実践や知見を共有できる場とします。子どもたちが安心して学び、学校生活に参加できるために、今、何が求められているのかを共に考えます。
【主催】神奈川LD協会(公益社団法人神奈川学習障害教育研究協会)
▼ 開催方法
生ライブ配信(Zoomミーティング利用)によるオンライン研修
開催前日(概ね11:00~15:00の間)にZoomID等のご案内メールを登録メールアドレス宛にお送りいたします。
※後日視聴(オンデマンド配信)付き
・生ライブ配信日の1週間後以降に、申込登録済のすべての方(生ライブ配信参加者含む)へ視聴に必要な情報をメールにて送付します。
・生ライブ配信は参加せず後日視聴を希望の方も、生ライブ配信参加と同じ要領で開催日2日前・午後3時までにお申込み・ご入金ください。
・オンデマンド配信終了日は、2026年5月31日(日)を予定しています。
・締切日時以降のお申込みはお受けできかねます。
▼ 申込期限
開催日2日前[3/27(金)] 午後3時
お申し込みは、下記「参加申込」ボタンからのオンラインフォーム限定となります。
開催日時&当日スケジュール
▼ 開催日時
2026年3月29日(日) 13:00~16:30
▼ 当日スケジュール
| 時間 | 内容 |
| 12:50~ | オンライン受付開始 各自メールにて配信させていただくZoomIDにて接続してください。 |
| 13:00~13:10 (10分) |
はじめに「企画趣旨説明」 昨年までの春シンポで学びを深めてきた「境界知能のある子どもたち」を中心に議論を重ねる中で、多様な背景を 理由にして、学校での授業等の活動への参加が難しい子どもたちの存在が明らかになってきました。今回は、こう した“活動への参加の難しさ”にどう向き合い、学校として必要な支援をいかに構築していくかを考えます。 企画者・司会:山内信重(神奈川LD協会 常務理事・統括責任者) <企画者プロフィール> 山内信重:千葉県船橋市出身。筑波大学大学院障害児教育専攻修了。ウプサラ大学大学院国際小児保健学コース修了。 日本障害者リハビリテーション協会企画研究担当専門職、厚生省障害保健福祉研究リサーチレジデント、エジプト社会 保険・社会問題省障害者施策専門官(JICA専門家)を経て2003年より現職。専門は、特別支援教育・保育、国際小児 保健学、発達障害支援。著書は『通常学級における特別支援教育推進のための学校改善』(学苑社 2024年)など。 |
| 13:10~14:00 (50分) |
基調講演「学校での活動への参加が難しい子どもたち」 わが国の小学校から高等学校までの学校では、教科学習中心の授業のほかに、学級活動やホームルーム活動、運動会など の学校行事、クラブ活動や部活動など、いろいろな活動があります。学校におけるこうした活動への参加が困難な状況は、 大きく三つに分けて考えることができるように思われます。一つは、学校に関連する事柄への不適応です。学習について いけない、運動が苦手で運動会が苦痛、部活動の練習についていけない、などです。二つ目は、対人交流や集団活動への 不適応です。人との対面状況で緊張してしまう、みんなと同じに活動することがうまくできない、などです。三つ目は、 学校内の対人関係のトラブルによるものです。他児からのいじめ、教員との人間関係のこじれなどです。それぞれの問題の 背景にはいろいろな事柄が考えられると思われますが、主なものとして次のようなものがあるのではないでしょうか。 一つ目では子どもの心身の特徴と要求水準のアンバランス、二つ目では集団になじめない子どものある種の特性、三つ目 では加害側の慢性的不満状態や教員と子どもの価値観の相違などです。基調講演では、主に前2者の問題について解説して いきたいと思います。 講師:宮本 信也 先生(筑波総合クリニック 小児科医・筑波大学 名誉教授) <講師プロフィール> 宮本信也先生:青森県弘前市出身。金沢大学医学部卒業。医学博士。自治医科大学小児科入局、同助手、講師、筑波大学 心身障害学系助教授、教授、附属聴覚特別支援学校校長、附属特別支援教育研究センター長、副学長、白百合女子大学 発達心理学科教授、副学長を歴任。2023年3月に大学教員生活を終え、現在は子どもの心の診療に従事している。専門は、 発達行動小児科学。趣味は、山歩きと日本各地の銘酒巡り。『愛着障害とは何か』(エンパワメント研究所)、『アスペ ルガー症候群・高機能自閉症の本-じょうずなつきあい方がわかる』(主婦の友社)等著書・論文多数。 |
| 14:00~14:10 (10分) |
休憩 |
| 14:10~15:10 (60分) |
話題提供(指導実践報告)「多様な子どもの学びと日常を支える実際」 各地の小学校で、特別支援学級・通級指導教室・特別支援教室など、異なる立場から日々児童に関わっている3名の 先生方に実践を紹介していただきます。授業や行事などに参加しにくい児童への個別支援について、それぞれの学校 での具体的な取り組みや工夫を報告していただきます。 話題提供者:菅谷厳寛 先生(栃木県大田原市立薄葉小学校 特別支援学級教諭) 中村恭子 先生(浜松市立赤佐小学校 通級指導教室教諭) 笹原直子(神奈川LD協会 相談室 理事・学習支援担当) <話題提供者プロフィール> 菅谷厳寛 先生:栃木県大田原市出身。特別支援教育士。学校心理士。通常学級の担任を経て、現在は特別支援学級担任、 特別支援教育コーディネーターを担当。特別支援学級在籍児童だけでなく、校内通級による指導、取り出し指導、不登校 児への対応など多くの教育的ニーズに対応している。また、中学校区の特別支援教育部長として、小中一貫教育における 特別支援教育の推進を行っている。 中村恭子 先生:静岡県浜松市出身。特別支援教育士。静岡大学教育学部を卒業後、公立小学校で通常の学級および特別 支援学級の担任を経験。現在は、通級指導教室の担当および特別支援教育コーディネーターを務めている。目の前の子 ども一人ひとりに必要な支援を日々考え、学びと実践を重ねている。 笹原直子先生:神奈川県横浜市出身。長年にわたり、公立小学校通常学級、特別支援学級、通級指導教室を担当する。 教員として日々の教育・指導支援に携わっている間に、特別支援教育コーディネーター・児童支援専任教諭を併任。 発達障害のみならずさまざまな課題のある児童生徒の支援がライフワークとなる。2019年4月より現職。神奈川県内の 公立小学校特別支援教室に継続的にかかわっている。 |
| 15:10~15:20 (10分) |
休憩 |
| 15:20~16:20 (60分) |
パネルディスカッション「学校をすべての子どもたちの安全・安心の場に」 基調講演「学校での活動への参加が難しい子どもたち」と話題提供「多様な子どもの学びと日常を支える実際」を受けて、 今、学校に求められる役割を改めて考えます。多様な子どもたちが同年代集団の中で安心して育つために必要なこと、 そして自校通級の意義などを通して、子どもたちの「安全感」と「安心感」を支える教育のあり方を共に探ります。 座長: 遠藤 愛 先生(文教大学人間科学部臨床心理学科 准教授) パネリスト: 菅谷先生・中村先生・笹原先生・宮本先生 <座長プロフィール> 遠藤 愛先生:東京都八王子市出身。立教大学大学院現代心理学研究科博士後期課程満期退学。星美学園短期大学 幼児保育学科講師・准教授を経て、2023年4月より現職。心理学修士。専門は、応用行動分析学、幼稚園・保育所・ 学校におけるコンサルテーションによる支援。現職の傍ら、臨床心理士・公認心理師として、神奈川LD協会の土曜 担当心理士、東京都や埼玉県内の幼稚園・保育所、小・中学校での巡回相談を行う。研究分野は、発達支援にかか わる対人援助職を対象としたスタッフトレーニング。主な著書は『カンファレンスで深まる・作れる―配慮を要する 子どものための個別の保育・指導計画―』(学苑社 2018年)(共著)、『特別支援学校 教育実習ガイドブック』 (学苑社 2022年)(編著)など。 |
| 16:20~16:30 (10分) |
まとめ |
参加登録(申込)
▼ 参加費(いつもありがとう・これからもよろしく特別価格)
一般 2,500円賛助会員※1 2,000円
正会員※1 1,500円
ユース※2 1,200円
| ※1 | 神奈川LD協会の正会員・賛助会員です。 |
| ※2 | 「ユース(YOUTH)」は、誕生日が1998年(平成10年)以降に生まれた方が対象です。 申込時に「年齢証明用」フォームで証明書類(免許証等の顔写真・年齢確認できるもの)アップロードが必須です。 |



