研修会概要
このセミナーは、2021年12月に逝去された玉井邦夫先生を偲んで、当協会主催でアンコールセミナーとして開催するものです。講演自体は、2011年8月に収録した玉井先生の講義を配信させていただきます。
なお、このアンコールセミナーでは、皆さまから頂戴した参加費の一部を、玉井先生がご尽力されていた支援団体へ寄付させていただきます。
<講師からのメッセージ>
子ども虐待は、増加の一途をたどっていて、現場にもその対応は待ったなしの課題として突きつけられています。しかし、現実の問題として、今、何を見て、何を考えていけばいいのかということに困惑している先生方も多いと思われます。
私は、これまでに5つの市区町村の虐待防止スーパーバイザーとして、学校を含めたケース会議や個別的な対応に当たってきました。そこでの経験から言えるのは、虐待の問題は、実は特別支援教育とも不可分の問題だということです。発達障害と虐待的養育との結びつきは、さまざまな意味で、そして、きわめて密接なのです。
その意味で、学校や保育園は子ども虐待の問題と無縁でいることはあり得ません。しかし、それと同時に、学校や保育園が子ども虐待の問題に単体で取り組むということも、不可能なことなのです。虐待が子どもに及ぼす影響を「トラウマ」という言葉で語るとすれば、学校が直面する子どものトラウマとは、虐待のみならずいじめの対処や自然災害で被災した子どもたちへの対応とも本質的な関連を持っています。発達障害、子ども虐待、いじめ、被災でのトラウマなど、そのすべてに共通する枠組みが「こころの安定」ということになるのではないでしょうか。
このセミナーでは、こうした広範囲の一見して別々に見える課題をひとつの視点で統合していく考え方をご紹介します。当日は、被虐待児童生徒の事例をとりあげながら、児童生徒指導・進路指導・特別支援教育などとの深いつながりを理解していくことで、参加される皆さんのそれぞれの立場によって、実践に活用していただける知見をお届けしていきたいと思っています。
※講義資料付き(開催当時に配布のもの)
<担当講師>
玉井 邦夫 先生
▼講師プロフィール
1959年生まれ。2021年12月31日逝去。東北大学大学院教育学研究科修了後、情緒障害児短期治療施設にセラピストとして勤務。その後、山梨大学教育人間科学部准教授のあと大正大学心理学部教授に着任。著書に『発達障害の子どもたちと保育現場の集団づくり 事例とロールプレイを通して』(かもがわ出版、2009年)、『ダウン症の子どもたちを正しく見守りサポートしよう』(日東書院本社、2012年)、『本当はあまり知られていないダウン症のはなし』(神奈川LD協会、2015年)、『保育所における保護者支援』(明石書店、2018年)など。
【主催】神奈川LD協会(公益社団法人神奈川学習障害教育研究協会)
▼ 開催方法
オンデマンド配信によるオンライン研修 ※配信終了日9/30
7/20までの入金確認分は7/21に、7/21以降の入金確認分は入金確認後5日以内に「視聴ご案内」をメールにてお送りいたします。
▼ 申込期限
9月20日(金)午後3時
お申し込みは、下記「参加申込」ボタンからのオンラインフォーム限定となります。
配信期間&講演内容
▼ 配信期間
2024年7月20日(土)~9月30日(月)
▼ 講演内容
時間 | 内容 |
70分 | 講義1 子ども虐待の基礎知識 |
65分 | 講義2 子ども虐待と発達障害 |
100分 | 講義3 機関連携と性的虐待 |
50分 | 講義4 子どもと保護者への対応 |
参加登録(申込)
▼ 参加費(1つのアンコールセミナーにつき)
一般 4,500円賛助会員※1 4,000円
正会員※1 3,000円
ユース※2 3,000円
※1 | 神奈川LD協会の正会員・賛助会員です。 |
※2 | 「ユース(YOUTH)」は、誕生日が1997年(平成9年)以降に生まれた方が対象です。 申込時に証明書類(免許証等の顔写真・年齢確認できるもの)アップロードが必須です。 |